The Real World

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「耳をすませば」の問題のストーカー男 天沢聖司がやばい

好きな人ができました。

耳をすませば』は、柊あおい原作、近藤喜文監督のスタジオジブリが製作した劇場アニメである。

「好きなひとが、できました」

という糸井重里のキャッチコピーで有名。

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どんなストーリーなの?

主人公の月島雫は読書が大好きな中学3年生の女の子。

あるとき、図書館で読んだ本の貸し出しカードに毎回【天沢聖司】という名前があることに気付き、その人物に想いをめぐらせるようになっていく。

そしてある日偶然その天沢聖司に出会い、しだいに彼に惹かれていく……という物語。

 

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しかし、もう一人の主人公【天沢聖司】の視点で見た場合、この青春物語は全く違う様相をみせる。

 

こちらが問題の男 天沢聖司(15)

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一言も会話したことの無い、クラスも違う同級生である雫に惚れてしまい、様々な工作を施し、接近していく。

たった1年で雫をモノにしてしまった彼の恋愛テクニックはまさにジゴロそのもの。

その凄まじい恋愛テクを以下に紹介していく。

 

↓問題行動がこちら↓

① 繰り返し名前を刷り込む。

雫が読みそうなファンタジー系の本を先回りして借り、自分の名前をカードに記入

 

 

まだ会話もしたことがない2人。

雫が図書館通いをしていることを突き止めた聖司は

『読書好きな雫がまだ読んでいない本を、片っ端から借りて図書カードに名前を書き込む』

という行為に出る。

 

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またこの人……これも読んでる……

聖司の目論見どおり、雫は謎の男『天沢聖司』に興味を抱いていった。

雫のすでに読んだ本は借りないように、一冊、一冊カードを抜いてはチェックし、戻す……という作業を延々と続けたはずだ。狂気すら感じる。

 

② 初対面で相手の感情を大きく揺さぶる

「おまえさあ、コンクリートロードはやめたほうがいいと思うぜ?」

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雫の作詞した「カントリーロード」の替え歌をあざ笑う聖司。

この時点ですでに雫に惚れていて、図書カードの書き込みも行っている。

なのにこのセリフ。
 

③ 恋愛心理学でいう「好意の賞賛・非難」の実践

最初に悪評価だったほうが、相手を好きになりやすい

そのことを聖司は知っていたのだろうか?

 

肯定⇒否定されるより、否定⇒肯定されるほうが、意外性が増し、好意を持たれやすくなる

 

最初に詩作をあざ笑い、さらに大食いネタでからかいつつ、後半で一気に良いところを見せるという手順を踏んでいる。

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「おまえの弁当、ずいぶんデカいのな」(聖司)

 

女のクセに、よく食うやつだ。

そんなニュアンスを匂わせつつ雫に父親の弁当を返却する聖司。

 

しかし物語の後半で「わかってるよ。おまえのじゃないことぐらい」と、自らの発言が意図したうえでの揶揄であったことをほのめかせている。

 

自分のことを嫌っていた人から、急に評価されるようになるとその相手への好意は、急激にUPします。(一貫して好意を持っているよりも)評価が「悪い」から「良い」に変わった場合が、最も相手に好意を持つのです。

 

④ 音楽による演出 『Take Me Home, Country Roads』をあらかじめ練習している聖司

 

中学生が即興で『Take Me Home, Country Roads』をバイオリンで弾けるわけが無い。

 

きっと例の替え歌を拾い読みしてから必死こいて練習したのだろう。

 

そしてここで『下にいる』と雫に伝え、バイオリンの製作を始める聖司に注目したい。 何度も言うが、聖司はこの時点ですでに雫にベタ惚れなのだ。 そんな女の子と二人っきり。 仲良くなる絶好のチャンスなのだ。

 

そんな機会を放棄して木片の削り出しをする不自然さをご理解頂けるだろうか。

 

バイオリン作れちゃう俺』 をアピールするために、 『練習した曲を偶然を装って披露』 するために待ち構えていたと言われても反論は出来まい。

 

⑤ 周囲の空気を『公認化』する。

 

「月島、いるかな」 誰にでも理解できることだが、外部の男子が、クラスの女を呼び出す。それは凄まじい爆発を生む。それが普段男っ気がまったく無い、雫だとわかれば尚更だ。 事実、クラスに鳴り響く「オ・ト・コ!」「オ・ト・コ!」コール。

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ある形成された仲間からの圧力を「ピア・プレッシャー」といい、 *「ピア」とは、同じ立場の仲間という意味です。

 

周囲の「付き合ってんだろ、お前ら」という空気に煽られる雫。

 

雫は周囲に煽られたから、聖司を好きになったわけではない。

 

 

わけではない。

……だが、

 

少なくともこのオトコ・コールによって「退路を断たれた感」は覚えたのではないだろうか。

淡く、ほのかな好意……尊敬……憧れ……。

 

そんな感情を一瞬にして『オトコとオンナ』『交際』『カップル』という生の現実に引き摺り下ろし、雫にそれを認識させた聖司は鬼である。

 

⑥ 運命を感じさせる言葉

 

「雫に早く会いたくてさ、何度も心の中で呼んだんだ。『雫ー!!』って。そしたら本当に雫が顔を出すんだもん。すごいよ、おれたち」

 

夜明け前に女の自宅前で張っていた事は確かにすごいが……。 雫が顔を出したのは本当に偶然なのだろう。

 

それはたしかに凄い。 どのくらい凄いかというと、雫があそこで目を覚まさなかったら、聖司はいったい何故あんな時刻に、あんな場所をうろついていたのか…? という、かなり嫌な疑問が残るラストシーンになっていた可能性があるくらい、凄い。

 

ゴミ漁りしていて雫が出てきてテンパッた訳ではあるまいな、聖司。 それはともかく、皆さんもチャンスがあったらすかさず『2人の運命』を感じさせる言葉を臆面なく吐きましょう!!

 

セリフのタイミングって本当に重要ですヨ! ストーキングの誤魔化しにも使えるぞ。

 

 

 

 

そしてついに、、、、

 

しずく……!ゲットダゼーー!

 

とにかくこの男は変人すぎるww